【新唐人2011年8月11日付ニュース】アメリカの格付け会社「スタンダード&プアーズ」によるアメリカ国債の格下げは、世界経済に衝撃を与えました。これに対し、中国はとりわけ激しい怒りを隠しません。これはアメリカをおとしめるという中国共産党のやり方だと専門家は指摘します。
先日、アメリカ国債の格下げが発表されると、アメリカ国債の最大の債権国である中国では、国営メディアの新華社が容赦ない言葉で非難しました。中国には、アメリカに対し、自国の構造的な債務問題を直視し、中国の持つドル資産の安全を守るよう求める権利が完全にあると社説で述べています。
これに対し、フランスのラジオ局は、欧米メディアの批評を掲載。中国はアメリカ国債を1兆ドル以上所有しているとはいえ、このように思いやりのない態度には世論も震撼するとあります。
では、経済学者、程さんの分析を聞いてみましょう。
米駐在の経済学者 程暁農さん
「中国政府は長年米国をこき下ろしてきました。機会さえあれば、米国をけなします。中国政府はこの機会を逃しません。今回の反応も自然です。当然 中国人の注意力をそらすのも、狙いでしょう。現在世界問題がこれほど深刻なので、中国自身はそれほど重要ではないと、これは政府の考えでしょう」
香港の新聞、アップルデイリーも中国の反応について、厳しい評価をしています。アメリカ国債の格下げで、もっともやきもきしているのはアメリカ政府ではなく、中国政府だというのです。だからこそ、中国国営メディア新華社は社説で、あれほどきつい口調でアメリカ当局の無責任さを非難したといいます。
さらに、アメリカ国債の格付け低下によって、中国が大きな損をするとも指摘。アメリカ自身はむろんのこと、何よりもアメリカ国債の最大の債権国である中国こそが、短期的に見ると、実質的な損失がさらに大きいはずだといいます。最新のデータによると、中国は合わせて1兆ドル以上のアメリカ国債を所有しています。これは、中国にとって外貨準備高の半分に当たります。アメリカ国債の格下げはいわば、中国のこの巨額の貯蓄のリスクが上がっていることを意味します。たとえば、3%アメリカ国債の価格が下がれば、中国政府は300億ドル損をしたことになるのです。
一方、イギリスのフィナンシャルタイムズは、中国は厳しくアメリカを非難しているものの、これからも増え続ける外貨貯蓄をアメリカ国債に投資するだろうと予測します。さらに、いまのところ、ドルに代わるほかの外貨が見当たらないほか、ヨーロッパでも財政危機が勃発したため、中国は短期的にドルを買い続けなくてはならないとも述べています。
新唐人テレビがお伝えしました。
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